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北海道における、合併前の旧市町村間の公共交通機関

北海道において、いわゆる「平成の大合併」によって合併した市町村について、それらの旧市町村間の公共交通機関の充実度を調べてみた。

合併した市町村の一覧は、こちらを参照しました。
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Crete/9483/ctv/hok_g01.html

列車・バスの本数のデータは2009年10月1日現在

※2009.12.9 湧別町(2009.10.5合併)のバス本数を追記

きっかけ

きっかけは、北海道で市町村合併が増えてきて、その際に「この市町村同士って繋がりが本当に強いの?」というものがいくらか見受けられるようになったことである。

そこで、実際にどの程度繋がりがあるかを測ろうと考え、その指標として「合併前の市町村間で公共交通機関がどの程度充実しているか」を用いてみることにした。

最初に気付いたのは、女満別町と東藻琴村が合併して「大空町」になったケースであった。これら2町村間には路線バスがない。このような合併は「繋がりが弱い市町村の合併かも?」と考えることが出来ると思い、調査を始めた。

注意

  • 本数はすべて1日あたりの本数です。
  • 特記ない場合、それぞれの旧市町村の中心部を結ぶ本数を記載しています。このため、旧市町村の複数にかかる路線であっても、中心部まで乗り入れないものは省略しています。
  • 「(平日)」の記載がある便については、平日の学校登校期間の本数です。休校期間は一部運休になる路線もあります(詳細はバス会社にお問い合わせ下さい)。

一覧

 道南

現在の市町村名 旧市町村名および区間 本数
函館市 (別図参照) (別図参照)
北斗市 上磯町 - 大野町 市営バス6往復(平日)
森町 森町 - 砂原町 列車(森行き6本、砂原行き8本)、函館バス6往復(平日)
八雲町 八雲町 - 熊石町 函館バス2往復
せたな町 大成町 - 北檜山町 函館バス3.5往復(平日)
せたな町 北檜山町 - 瀬棚町 函館バス8往復[1]

函館市

  • 函館市 - 戸井町:函館バス11.5往復(平日)
  • 戸井町 - 恵山町:函館バス8往復
  • 恵山町 - 椴法華村:函館バス6往復
  • 椴法華村 - 南茅部町:函館バス(椴法華行き2本、南茅部行き4本)
  • 函館市 - 南茅部町:函館バス6往復
【大まかな位置関係】

   ┌-南茅部──椴法華
   │       │
   │       │
函館─┴─戸井───恵山

 道央

現在の市町村名 旧市町村名および区間 本数
洞爺湖町 虻田町 - 洞爺村 道南バス8.5往復[2]
伊達市 伊達市 - 大滝村 道南バス8往復(平日)
石狩市 石狩市 - 厚田村 中央バス5.5往復(平日)
石狩市 厚田村 - 浜益村 バス2往復[3]
岩見沢市 北村 - 岩見沢市 中央バス(北村行き11本、岩見沢行き13本)(平日)
岩見沢市 岩見沢市 - 栗沢町 列車7.5往復、中央バス19.5往復(平日)
安平町 早来町 - 追分町 列車8.5往復(平日)、あつまバス3往復(平日)
むかわ町 鵡川町 - 穂別町 道南バス4.5往復
日高町 日高町 - 門別町 道南バス3往復[4]
新ひだか町 静内町 - 三石町 列車7往復、道南バス5.5往復(平日)

 道北

現在の市町村名 旧市町村名および区間 本数
士別市 士別市 - 朝日町 士別軌道バス8往復
名寄市 名寄市 - 風連町 列車11往復、バス20往復(平日)[5]
枝幸町 枝幸町 - 歌登町 宗谷バス7.5往復(平日)[6]

 道東

現在の市町村名 旧市町村名および区間 本数
遠軽町 (別図参照) (別図参照)
湧別町 湧別町 - 上湧別町 バス20.5往復(平日)[7] ※2009.12.1現在
北見市 留辺蘂町 - 北見市 列車14.5往復[8]、北見バス15往復(平日)
北見市 北見市 - 端野町 列車9.5往復、北見バス17.5往復(平日)
北見市 端野町 - 常呂町 北見バス4.5往復(平日)
大空町 女満別町 - 東藻琴村 なし
幕別町 幕別町 - 忠類村 なし
釧路市 釧路市 - 阿寒町 阿寒バス(釧路行き10本、阿寒行き8本)(平日)
釧路市 釧路市 - 音別町 列車9.5往復、くしろバス4往復?(平日)[9]

遠軽町

  • 白滝村 - 丸瀬布町:列車6往復(特急「オホーツク」1往復を含む)、バス4往復
  • 丸瀬布町 - 遠軽町:列車6往復(特急「オホーツク」1往復を含む)、町営バス3往復
  • 遠軽町 - 生田原町:列車10.5往復(特急「オホーツク」4往復を含む)、北見バス4往復(平日)

【補足】

「白滝村」のバスの本数は、高速バス「高速えんがる号」および「特急北大雪号」の本数である。これらの路線は丸瀬布〜遠軽のみの利用は出来ない。

          両方向    札幌方面と
         ←利用可→  ←のみ利用可
札幌………旭川………白滝……………丸瀬布………遠軽

おまけ

連絡が10往復以上の合併を集めると、以下のようになる。
現在の市町村名 旧市町村名および区間 本数
函館市 函館市 - 戸井町 函館バス11.5往復(平日)
岩見沢市 北村 - 岩見沢市 中央バス(北村行き11本、岩見沢行き13本)(平日)
岩見沢市 岩見沢市 - 栗沢町 列車7.5往復、中央バス19.5往復(平日)
安平町 早来町 - 追分町 列車8.5往復(平日)、あつまバス3往復(平日)
新ひだか町 静内町 - 三石町 列車7往復、道南バス5.5往復(平日)
名寄市 名寄市 - 風連町 列車11往復、バス20往復(平日)
遠軽町 遠軽町 - 生田原町 列車10.5往復、北見バス4往復(平日)
湧別町 湧別町 - 上湧別町 バス20.5往復(平日)
北見市 留辺蘂町 - 北見市 列車14.5往復、北見バス15往復(平日)
北見市 北見市 - 端野町 列車9.5往復、北見バス17.5往復(平日)
釧路市 釧路市 - 音別町 列車9.5往復、くしろバス4往復?(平日)
この辺りは、大部分が地域の中心都市と隣接都市の合併であり、合併しようとするのが容易に納得出来る。

逆に連絡が2往復以下の合併を集めると、以下のようになる。
現在の市町村名 旧市町村名および区間 本数
大空町 女満別町 - 東藻琴村 なし
幕別町 幕別町 - 忠類村 なし
八雲町 八雲町 - 熊石町 函館バス2往復
石狩市 厚田村 - 浜益村 バス2往復
この4つの合併、本当によかったのでしょうかね… ┐(´ー`)┌


  • [1]函館バス「快速瀬棚号」を含む
  • [2]旧虻田町中心部〜旧洞爺村中心部を直通する便がないため、いずれも「洞爺湖温泉」停留所(バスターミナル)で乗り換えとなる。
  • [3]中央バス「特急札浜線」1往復、沿岸バス「特急はぼろ号」1往復
  • [4]いずれも、富川駅で列車か、あるいは「富川大町」バス停で別のバスへの乗り換えが必要(一部平取乗り換えもあり)。日高町〜富川大町間に限れば4.5往復。
  • [5]道北バス12往復、名士バス8往復(土休日5往復)
  • [6]宗谷バス・道北バス「特急えさし号」を含む(確か区間利用が可能だったはず)
  • [7]北見バス・北紋バスの共同運行
  • [8]特急「オホーツク」4往復を含む
  • [9]バスは高速バス「特急すずらん号」(2往復)および、くしろバスの一般路線の白糠乗り換え(2往復?3往復?)の合計